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神戸地方裁判所 昭和58年(行ウ)27号 判決 1991年2月25日

兵庫県津名郡一宮町尾崎一七〇二-一二

原告

小松裕

右訴訟代理人弁護士

小貫精一郎

宗藤泰而

高橋敬

同県洲本市山手一丁目一番一五号

被告

洲本税務署長 宮崎成人

右指定代理人

源孝治

堀秀行

森澤茂己

南和夫

的野珠輝

主文

原告の請求をいずれも棄却する。

訴訟費用は、原告の負担とする。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  請求の趣旨

被告が原告に対し、昭和五六年一二月一六日付けでなした原告の昭和五四年分、昭和五五年分の各所得税の総所得金額をそれぞれ金一九万一七六八円、金一〇八〇万一六八六円(分離長期譲渡所得の金額五〇七万二四四〇円を含む。)した更正処分(いずれも裁決により一部取り消された後の金額)のうち、それぞれ金三一二万五〇〇〇円、金七六四万六四四〇円を超える部分の賦課決定処分(いずれも裁決により一部取り消された後の金額)をいずれも取り消す。

訴訟費用は、被告の負担とする。

二  請求の趣旨に対する答弁

主文同旨

第二当事者の主張

一  請求原因

1  賦課処分の経緯等

原告は、民宿業を営む白色申告者であるが、昭和五四年分及び昭和五五年分の各所得税について、原告のした確定申告、これに対する被告の各更正及び各過少申告加算税の賦課決定並びに国税不服審判所長がした審査裁決(以下、右各更正のうち裁決により維持された部分を「本件各更正」と、右各過少申告加算税の賦課決定のうち裁決により維持された部分を「本件各決定」という。)の経緯は、別表1記載のとおりである。

2  前記処分の違法事由

しかし、本件各更正のうち、各確定申告に係る所得金額を超える部分は、いずれも原告の所得を過大に認定したものであるから違法であり、従って、本件各更正を前提とする本件各決定もまた違法である。

二  請求原因に対する認否

1は認め、2は争う。

三  被告の主張

1  所得税調査の経緯

被告は、昭和五六年六月一五日以降数回にわたって原告の本件係争各年分の所得税調査のため、部下職員を原告方臨場させた。右職員は、原告に対し本件係争各年分の所得金額の計算の基礎となるべき帳簿類等の提示を求めたが、原告は、公給領収書の控えの一部を提示しただけで「そのほかの書類は全然残していない。」旨申し立て、本件係争各年分に係る所得金額の算定の基礎となる帳簿書類の提示をしなかった。

2  課税処分の内容

(一) 所得金額

原告の本件係争各年分の合計所得金額は、別表2記載のとおりであり、うち事業所得金額の明細は、別表3記載のとおりである。

(二) 事業所得金額の各科目の算定方法

以下に特記するほかは、別表3の「算式等」欄記載のとおりである。

(1) 売上金額について

その算定において、原告の売上原価から伊勢えびの仕入金額を控除したのは、原告の業態は通常の料金でも伊勢えびを使用していたが、他の同業者においては通常の料金では使用していなかった旨の原告の申述を控除したことに基づくものである。

(2) 売上原価について

本件係争各年分の仕入金額の明細は、別表4のとおりである

さらに、仕入金額について次のとおり補足する。

ア 魚福水産株式会社からの「伊勢えび」の仕入金額について

右金額については、原告が伊勢えびを仕入れている魚福水産株式会社(以下「魚福」という。)は、本件係争各年分に係る魚の種類別の納品額を明らかにする帳簿書類を保存していなかったため、伊勢えびだけについての直接的な取引金額を把握することができなかった。そこで、当時、魚福が、伊勢えびのすべてを神港魚類株式会社(以下「神港」という。)から仕入れ、そのほとんどを原告に納品していて、その納品額は、魚福が仕入れた金額に一〇パーセントを加算した金額であったことから、魚福が神港から仕入れた伊勢えびの金額を基礎にして別表算式2のとおり算定したものである。

なお、魚福が伊勢えびを仕入れた金額のうち、昭和五四年一月ないし同年三月分については、取引金額が不明であったため、魚福の同年分の伊勢えびの仕入金額については別紙算式1の方法により算定した。

イ 樽野酒店、吉岡精肉店及びエルマートからの各仕入金額について

右各仕入金額は、各仕入先が本件係争各年分に係る帳簿書類などを保存していなかったことなどから、直接的な取引金額を把握することができなかったため、それぞれの代表者などからの聴取事項を基に別紙算式3ないし5により算定したものである。

ウ 一心堂からの仕入金額について

右金額は、本件係争各年分のうち、昭和五四年一月分から同五五年八月分までの期間における原告の一心堂からの仕入れが現金取引であったため、一心堂に対する調査によってもその実額を把握することができなかった。そこで、原告と一心堂との間の本件係争年の取引のうち、取引金額を把握しえた期間及び昭和五六年一月分ないし同年一二月分の取引金額を基礎にして別紙算式6のとおり算定したものである。

(3) 建物減価償却費について

本件係争各年分の明細は、別表5のとおりである。

3  推計の方法

被告が、原告の本件係争各年分の事業所得金額の算定に当たり用いた平均原価率、平均一般経費率及び平均雇人費率(以下「同業者率」という。)に係る同業者(別表6のA、B、C、D)抽出基準は、次のとおりである。

すなわち、本件係争各年において、原告事業所の所在地を所轄する被告の管轄区域内で民宿業を営んでいた個人事業者のうち、青色申告書を提出しているもので、次の<1>ないし<4>のすべての条件に該当する者であること。

<1> 売上原価が一〇〇〇万円から七七〇〇万円までの範囲内であること。

なお、右売上原価の範囲は、上限を昭和五四年分の原告の数値のおおむね二倍、下限を昭和五五年の原告の数値のおおむね三分の一とした。

<2> 他の事業を兼業していないこと。

<3> 年間を通じて継続して事業を営んでいること。

<4> 不服申立て又は訴訟継続中でないこと。

四  被告の主張に対する認否

1は認める。

2(一)のうち、別表2の昭和五五年分の分離長期譲渡所得金額、別表3の利子割引料、地代家賃及び事業専従者控除額を認め、その余を否定する。

2(二)のうち、沖物産株式会社から伊勢えびの仕入れ金額が一四七万六五四〇円であること(別表4)、新館本体、旧館本体に関する各構造、細目、取得年月、償却基礎価格、耐用年数、償却率、償却期間、減価償却額(別表5)を認め、その余は否認する。

3は、否認する。

五  原告の反論

1  推計の矛盾

(一) 同業者所得率表(別表6)中の同業者はわずか四例であり、その原価率、一般経費率及び雇人費率は、上下の開きが大きい。

(二) 一心堂からの仕入れの中には家事消費分も含んでいる。総理府の「家計調査年報」、「家計調査報告」によれば、全国前世帯の家計支出中食料費年額は、昭和五四年で七五万三二二八円、五五年で八〇万三〇七六円であり、原告方の世帯人員は全国世帯平均より多いので前記家事消費分は右各金額を超える。

(三) 同業者率について

被告は、民宿業を営んでいることを同業者の要件とするが、その内容は多様である。

被告の管轄する淡路島は、地形、気候風土、開発の程度が違う地域的格差が著しい。

原告の所在地は、西海岸中部付近であるところ、東海岸が京阪神の大都市圏と対面し、大磯、志筑、洲本など大型フェリーが発着し、開発が進んでいるのに対し、西海岸は、格段に交通の利便に欠け、かつ、中心地の洲本からも遠く、大鳴門橋からもはるか彼方の位置にあり、産業活動や観光資源からも隔たった土地であり、同じ被告の管内であると言っても、事業場所としては、きわめて劣位なところにあることは明白である。

同業者間の規模について見ると、客の収容施設について被告は主張しない。収容施設の稼働率を抜きにして、利用した客の数のみからは、収容施設の規模は分からない。

2  原告の営業の特殊事情

原告は、他の同業者と比較して、<1>宿泊料(料理代を含む。)が 一〇〇〇円以上低額であり、<2>提供する料理に活伊勢えびを使用し(他の同業者は活伊勢えびは別料金をとっている。)、<3> 活魚を特色とする民宿のほとんどがその立地条件を海岸近くに求めているが、原告方は海岸から約1キロメートル離れた場所に位置しているため、活魚の死亡率が高く、特に伊勢えびにいたっては他の活魚よりさらに死亡率が高い、<4>原告の民宿の近くにゴルフ場があり、コンペの景品、土産物としの活魚販売もあり、この場合利益率は低い、という事情がある。原告のこの特殊性を斟酌すれば、被告主張の同業者の平均原価率、平均一般経費率、平均雇人費率は、いずれも採用の根拠がない。

3  本人比率による推計

原告の昭和五九年分の売上原価率は、六二・一六パーセントであって、これに基づき推計した係争各年分の原告の売上金額に比較すると、被告主張の売上金額は著しく過大となるから、同業者率に基づく被告の推計は不合理である。

六  原告の反論に対する認否等

1及び2は、推計の合理性を覆す事由とはならない。

3は、時機に後れた攻撃防御方法であるから、民訴法一三九条により、甲第一〇号証の一ないし第二九号証の一二及び甲第三四号証の一ないし第五四号証とともに却下されるべきである。

第三証拠

証拠は、記録中の証拠関係目録記載のとおりであるから、これを引用する。

理由

一  請求原因1(課税処分の経緯等)については、当事者間に争いがない。

二  所得金額について

1  推計課税の必要性

被告の主張1(所得税調査の経緯)については、当事者間に争いがない。これによれば、原告の本件係争各年分の所得金額については、これを実額で算定するに必要な帳簿書類ないし原始記録が提示されず、被告部下職員のした調査についても原告の協力が得られなかったのであるから、ここに推計課税の必要性を肯認することができる。

2  事業所得の算定

(一)  同業者率の抽出基準について

証人黒仁田修の証言及びこれにより成立が認められる乙第一、二号証によれば、被告の主張3(推計の方法)を認めることができる。これによれば、抽出された同業者は、業種、事業場所、規模等において原告と類似性を有し、いずれも帳簿書類の作成、保存を義務づけられた青色申告者(所得税法一四八条一項)であることから数値の正確性に信頼の置けるものであると言うべきである。従って、右同業者の原価率、一般経費率及び雇人費率の各平均値は、個々の同業者の個別的事情を捨象した客観性が認められ、これに基づき推計は、原告に右平均値に吸収されえない営業条件の劣悪性(特殊事情)が別途認定されない限り、合理性を有するものと言うべきである。

原告の反論1(一)、(三)に指摘する点についてまでの厳密な類似性を有する同業者を求めることは、事実上、被告に不可能を強いるもので相当でなく、また、被告の採用した同業者の抽出基準に合致した事例が四例であったとしても、そのことから直ちに右合理性を覆す理由にはならない。

原告の反論2(原告の営業の特殊事情)について検討する。まず、事情<1>について見ると、原告は、本人尋問において、他の旅館三軒と比較して同旨を述べるけれども、一般に旅館においては各種サービスを提供するにの対し、原告方においてはセルフサービスを基本とし、そのため客からの不満が出た(右本人尋問)と言うくらいであるから、料理を含む宿泊料が右旅館と比べて相当程度低廉であってむしろ経済的合理性があるというべきであるから、<1>の主張は採用できない。事情<2>について見ると、被告は、原告の売上金額を推計するにあたり、原告からの<2>の主張を考慮に入れて原告の売上原価から伊勢えびの仕入金額を控除した額に基づいて算定しているから(被告主張2(二)(1))、失当である。事情<3>について見ると、原告は本人尋問において、これに沿う供述をするけれど、その供述自体抽象的であいまいであり、他に右供述を補強する客観的な証拠はないから、<3>の主張は採用できない。事情<4>について見ると、原告は本人尋問において、これに沿う供述をするけれども、ゴルフコンペの景品、土産物としての活魚販売に係る売上金額、利益率につき原告は何ら具体的数値を上げて主張しないから、これも採用することはできない。

以上によれば、原告の反論を考慮しても、なお前記同業者率に基づく推計は合理性を有すると言うべきである。よって、この同業者率を用いて以下、原告の所得を算定する。

(二)  科目別検討

(1) 仕入金額

沖物産株式会社からの伊勢えびの仕入金額が一四七万六五四〇円であることについては当事者の間に争いがなく、その余の仕入金額は、証人黒仁田修の証言及び弁論の全趣旨により成立が認められる別表4掲記の各書証により、別紙算式1ないし6を経て、それぞれ、各書証に対応する同表中の金額であると認められることができる。右算式の基礎である事実及び推定の過程に不確定要素が存することは否めないが、課税の公平上証拠の欠如を理由に課税を諦めるわけにはいかないゆえになされる推計課税の建前からして、この程度の不確定要素の存在はやむをえないものである。

原告の反論1(二)(家事消費分)についてみると、所得税法三九条は、居住者がたな卸資産を家事のため消費した場合、事業所得の計算上総収入金額に算入すると定めるから、原告の指摘する家事消費分を仕入れ金額に算入することは何ら違法ではない。また、前記同業者は青色申告者であるから右のとおりの会計処理がなされていると考えられ、すると、売上原価から家事消費分を控除しない扱いは前記同業者及び原告を通じて見られることであり、右同業者の原価率を売上金額の推計に用いるとしても、何ら問題はない。

(2) 売上金額

右認定の仕入金額及び別表6の同業者原価率から、売上金額を別表3<1>のとおり算定することができる。

(3) 一般経費及び給料賃金

これらは、前記売上金額及び別表6の同業者一般経費率・同業者雇人費率から、別表3の<8>及び<10>のとおり算定することができる。

(4) 建物減価償却費

別表5記載事項のうち、新館本体、旧館本体に関する各構造、細目、取得年月、取得価格、償却基礎価格、耐用年数、償却率、償却期間、原価償却額については、当事者間に争いなく、その余は成立に争いのない乙第一九号証により認めることができる。

(5) その他

利子割引料、地代家賃及び事業専従者控除額については、当事者間に争いがない。

(三)  原告の反論3(本人比率による推計)について

原告は、原価率を実額でなく実際の数字で明らかにするため、本件訴訟の審理が始まった昭和五九年に収入及び原材料の購入に係る資料の収集、保存に努めた旨主張し、あるいは、意識的に記録を残したと主張し、右資料として甲第一〇号証の一ないし第二九号証の一二を提出したこと、原告は右各甲号証に基づき第三二回口頭弁論期日(平成元年八月二一日)以降原告の反論3を主張したこと、右各甲号証が本件訴訟に提出されたのは、第九回口頭弁論期日(昭和六〇年一月三一日)から約二年も経過した第一九回口頭弁論期日(昭和六二年一月一九日)であって、被告が推計の合理性について立証を終えた第一三回口頭弁論期日(昭和六〇年一一月一一日)よりも一年以上も経過した後であること、また、原告は、昭和五九年分の経費に関する資料(甲第三四号証の一ないし第五四号証)も本件訴訟に提出しているが、右資料がすべて提出されたのは、右第一九回口頭弁論期日(昭和六二年一月一九日)より更に約三年半を経過した第三六回口頭弁論期日(平成二年七月一八日)であることは、当裁判所に顕著である。ところで、右各甲号証が昭和五九年分に係るものであるというのであれば、物理的にはそれらが全部そろった時に、すなわち、昭和六〇年一月一日以降の最初の口頭弁論期日である第九回弁論期日(昭和六〇年一月三一日)には法廷に提出できた道理である。これらの資料を整理するに当たり相当の作業時間を必要とするとしても、原告の場合には、「意識的に」記録を残していたというのであるから、右相当の作業時間は、文字通り必要最小限の時間を指称すべきものである。そうすると、原告の右各甲号証及び原告の反論3の提出は右相当の作業時間を経過してからさらに著しく後れてなされたものと言うべきである。そして、原告の右攻撃防御方法(主張及び証拠)の提出の遅延は、右に見た提出に至る経緯から、少なくとも原告の重大な怠慢によるものであると言うことができる。また、右攻撃防御方法の提出を許せば、本人比率による推計方法における比率年度である昭和五九年分の原告の売上原価率の算出の経緯及びその合理性を主張・立証の対象とすることになり、結局、当該年度を係争年度とするのとさして異ならない審理上の負担は避けられず、右の主張・立証の一部が既になされていることを考慮してもなお、右攻撃防御方法の提出により訴訟の完結を遅延させるものと言わざるをえず、民訴法一三九条一項により、却下することとする。

3  分離長期譲渡所得について

別表2の昭和五五年分分離長期譲渡所得金額については、当事者間に争いがない。

4  合計所得金額

以上により、原告の本件係争各年度分の合計所得金額は、別表2記載のとおり認めることができる。

三  結論

前記合計所得金額の範囲内にある本件各更正は、いずれも適法であり、従って、本件各更正に伴う本件各決定もまた、いずれも適法である。

よって、本訴訟請求は理由がないのでいずれも棄却し、訴訟費用の負担につき行政訴訟法七条、民訴訟法八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 林部泰民 裁判官 岡部崇明 裁判官 井上薫)

別表一

原告の係争各年分所得税の課税関係一覧表

<省略>

別表二

<省略>

別表三

事業所得金額の計算

<省略>

別表四

仕入金額明細表

<省略>

別表五

建物減価償却費明細表

<省略>

別表六

同業者所得率表

<省略>

(算式1) 魚福の昭和54年分の伊勢えびの仕入金額

<省略>

<省略>

(算式2) 原告の伊勢えびの仕入金額

魚福の伊勢えびの仕入金額×110%=伊勢えびの仕入金額

昭和54年分

4,653,760円×110%=5,119,136円

昭和55年分

5,050,200円×110%=5,555,220円

(算式4) 吉岡精肉店からの仕入金額

昭和54年分及び同55年分

1ケ月の平均取引金額×月数=仕入金額

40,000円×12ケ月=480,000円

(注)1ケ月の平均取引金額の算出根拠は、乙第16号証により、月額30,000円ないし50,000円であることより、その平均額の40,000円とした。

(算式3) 樽野酒店からの仕入金額

昭和54年分

(1) 清酒1級

1回の平均取引本数×年間取引回数×単価=清酒1級の仕入れ金額

25本×(1.5回×12ケ月)×1,445円=650,250円

(2) ビール大ビン

200本×(1.5回×12ケ月)×210円=756,000円

合計 1,406,250円

昭和55年分

(1) 清酒1級

25本×(1.5回×12ケ月)×1,590円=715,500円

(2) ビール大ビン

200本×(1.5回×2ケ月)×210円+200本×(1.5回×10ケ月)×235円

=831,000円

合計 1,546,500円

(注1)1回の平均取引本数及び月平均の取引回数の算出根拠は、乙第15号証の1及び2により、次のとおり算出した。1回の平均取引本数については、清酒1級の取引が20本ないし30本であることより、その平均本数を25本とし、ビール大ビンについては、その1回の取引が20本入り10ケースであることより200本とした。また、月平均取引回数は、1ケ月に1回又は2回であることより平均1.5回とした。

(注2)清酒、ビールの各単価は、空ビン代金として清酒10円、ビール5円をそれぞれ控除した金額である。

(注3)ビールについては、昭和55年3月に1本の価格が215円から240円(いずれもビン込み価格)に値上げがあったので昭和55年分の(2)の算式とした。

(算式5) エルマートからの仕入金額

昭和54年分及び同55年分

1ケ月の平均取引金額×月数=仕入金額

10,000円×12ケ月=120,000円

(注)1ケ月の平均取引金額は、乙第17号証により10,000円とした。

(算式6) 一心堂からの仕入金額

昭和55年分

<省略>

<省略>

昭和54年分

<省略>

<省略>

(百分比の小数点2位未満及び算出金額の円未満切捨て)

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